Digital Creative Grids (グリッズ)開所のお知らせ

このたび北海道大学大学院教育推進機構オープンエデュケーションセンター(OEC)は、北海道大学附属図書館の北図書館内にDigital Creative Grids(グリッズ)を開所しました。

グリッズは、デジタルツールを用いてデジタルリテラシーを育成する教育手法を開発し、学生の創造性を育みつつ、新たなイノベーションを生み出す人材育成を大学において実現することを目的として設置されました。新たな高等教育の実践拠点として、デジタルツールを活用した先進的な教育手法 の開発と展開に取り組んでまいります。

なお、2025年5月8日に開所式を執り行いましたので開催のご報告をいたします。

開催日時:2025年5月8日(金)13:30~14:20(ワークショップ形式の模擬授業は14:45~15:45 )
開催場所:北図書館2階 Digital Creative Grids(グリッズ)
登壇者 :山本文彦(北海道大学理事・副学長)
     佐藤美洋(北海道大学 北図書館館長)
     小池晴子(アドビ株式会社 教育事業本部 執行役員 本部長)
     松王政浩(北海道大学オープンエデュケーションセンター センター長 教授)
     重田勝介(北海道大学オープンエデュケーションセンター副センター長 教授 / 情報基盤センターメディア教育部門 教授)
     藤岡千也(北海道大学オープンエデュケーションセンター准教授 )
     田中宏明(北海道大学オープンエデュケーションセンター研究員)

山本理事・副学長 開会の辞

冒頭の挨拶では、本施設の実現に至るまでの経緯と多くの関係者への感謝が述べられました。
学生の創造的な学びの場であると同時に、教員や職員がつながる「グリッド」の結節点として、大学全体のイノベーションを生み出す起点となることへの期待が語られました。また、コロナ禍で導入されたデジタルツールの活用を継続し、教育・業務の質向上を図る必要性についても言及がありました。

山本文彦 理事

佐藤館長 式辞

北図書館の新館長として、施設の完成度の高さへの驚きと感謝が述べられました。自身の経験を交えつつ、アドビツールによる教育活動の実践例が紹介され、学生の高いデジタルスキルへの期待が語られました。
また、デジタル世代の学生たちの柔軟な発想やスキルに期待を寄せ、この施設が新たな「化学反応」の場となることを楽しみにしていると述べました。図書館の立場としても、知の蓄積と発信を担う役割の中で、こうしたデジタル施設の設置は大きな意義を持ち、今後の情報発信やイノベーションに貢献していくと強調しました。

佐藤美洋 館長

アドビ株式会社 小池本部長 祝辞

北海道大学が「Adobe Creative Campus」に加盟したことの意義や、同大学の挑戦的な姿勢への敬意が述べられました。
特に「Adobe Express」を活用した教育への取り組みが紹介され、生成AI「Adobe Firefly」を含む最新技術が今後の学生の創造性・イノベーションを大きく育むことへの期待が寄せられました。今後も大学との連携をさらに強化する旨が述べられました。

小池晴子 氏(アドビ株式会社 教育事業本部 執行役員 本部長)

Digital Creative Gridsにおける取組の概要と今後の展望

OEC教職員より、グリッズのコンセプト、運営、ブランディングについて紹介しました。

重田勝介 教授:本学とアドビのこれまでの取り組みやグリッズの設置目的について
藤岡千也 准教授:グリッズの運営、設備やセミナー・ワークショップの開催について
田中宏明 研究員:グリッズのブランディングについて

松王OECセンター長 閉会の辞

閉会の挨拶では、OECが次の10年に向けて教育改革の「中身」に関わっていく決意が述べられました。
その中で、改革を進めるための鍵として、①魅力的なツール、②学習・実践・研究の連携、③それらを支える物理的な場、の3点が挙げられ、「Digital Creative Grids」がその可能性を大いに秘めている場であると期待が示されました。

松王政浩 OECセンター長

ワークショップ形式の模擬授業

Digital Creative Grids (グリッズ)では、ワークショップやセミナーを通して開発された教材や教育手法を、「Digital Literacy Learning Commons」としてインターネット上に一般公開します。学内にとどまらず、デジタルツールを用いた先進的な教育手法を導入しようとする国内外の教育機関や学習者と知見を共有し、新たな高等教育の発信拠点としてグローバルに貢献していくことを目指していきます。

>> Digital Creative Grids(グリッズ)